パワーブレックファスト

パワーブレックファスト、朝食会で情報と人脈を手に入れる方法


朝食会の技術 ― 情報と人脈を両方ゲットする

 

毎日、満員電車で通勤する。ビジネスパーソンはこれがいちばん辛い。ただでさえ客同士がぎゅうぎゅうで不愉快なのに、真夏は汗で、雨の日は傘のしずくで、さらにビタッとはりついてしまう。不快指数100%である。

だから、わたしは満員電車が大嫌い。これに乗りたくないために、毎朝、7時半にはオフィスに出勤することにしていた

転職先の会社では、幸いにもフレックスタイム制だったので、朝いちばん、オフィス近くのスポーツクラブで一泳ぎしてから出勤。この時の習慣が、その後独立してからも、朝4時に起きてはウォーキングするという生活習慣へとつながっているのだ。

朝、出勤前にしていたことで少しユニークだったのは「早朝勉強会」ではないだろうか。

朝活をするカフェでのコーヒー

月1回。朝7時スタート。場所は銀座の喫茶店である。昼夜を問わず賑わう銀座でも、早朝となるとがらりと様相が変わる。三越、和光、銀座松屋の真ん前を走る中央通りを見渡しても、車1台見当たらない。駐車している車もなければ、タクシーすら走っていない。

さらには、歩いている人もいないのだ。休日ではない。平日である。ところが、会場の喫茶店に入ると、そこには老若男女が50人はいるのである。

いったい、こんなに朝早くから何をするかというと、読書会(輪読会)なのである。『論語』の素読だ。みなで読み上げ、1人ひとりが感想を述べる。これが1時間半。その後、喫茶店だからコーヒーとトーストくらいはある。朝食をとりながら、お互いに名刺交換したり、情報交換したりするわけだ。

毎回、主宰者が気を利かして、参加者にぜひ披露しておきたいキーパーソンを紹介してくれる。これが刺激になってまたいい。つまり、輪読会、読書会をベースにした異業種交流会になっているわけである。わたし自身、勉強会を主宰して23年だけれども、早朝に開催した勉強会は過去たった1回だけ。「築地の魚河岸視察ツアー」を企画した時だけである。

 

テーブルと椅子4つ

 

それにしても、こんなに朝早くから勉強しようと集まるのだから驚きである。もちろん、全員、現役バリバリのビジネスパーソンばかり。だから、7時からスタートするけれども、各自の都合で退出時間はいつでもいいのだ。これなら、定時に出社しなければならない人でも安心だ。

その点、経営者や営業幹部はお開きの時間まで熱心に参加し、さらにその後、懇意の人たちと場所を変えて雑談、あるいは商談を進めているようである。

これがブレックファスト・ミーティングとかパワー・ブレックファストと呼ばれているものだ。

どうせ朝食をとるなら、どうせ勉強するなら、どうせ人脈を開発するなら、1回ですべてを叶えるチャンスを活かすべきではなかろうか。朝食をとりながら、「ここでしか聞けない!」という価値ある情報をインプットし、キーパーソンたちと人脈を築く。そんな効果がパワー・ブレックファストにはある。

しかも夜ではなく、朝という点が生産的である。なぜなら、朝はなんでも安い。モーニング・サービスも、朝だからこそあれだけ安いのだ。同じ場所で、同じ食事をとっても、値段は何倍にも跳ね上がるだろう。アルコールも出ないから、仕事にも支障はない。遅刻しないように、時間もやりくりできる。

毎日だと辛いけれども、月1回くらいの開催なら苦にならない。待ち遠しいし、励みになるくらいだ。

いま、朝の勉強会は静かなブームになっている。経営者やビジネスパーソンだけでなく、母親向け、女性向け、若手ビジネスパーソン向けというように、インターネットで調べればバラエティにも富んでいる。

なぜ、こんなに盛んになっているかといえば、日本の企業社会が様変わりしたからだ

年功序列、定年制度が崩れ、実力主義、成果主義が常識になってきている。リストラはいまや当たり前すぎて、ニュースにもならない。競争が激しくなり、だれよりも勉強し、人脈を築かなければ負け組になってしまうという危機感がビジネスパーソンにはある。情報、知識、人脈が増えれば、それが売上、利益、昇進昇格、転職、独立といった具体的な成果にも結びつく

なにより知的インプットは楽しいではないか。こんな飴と鞭をみな認識しているから、熱心に参加しているのである。

 

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